音楽制作の計算ツール ガイド

このサイトの音楽制作の計算ツール3本は、どれもテンポ(BPM)を軸にしています。ひとつの作業で3本を続けて使うことが多いので、どの順番で計算すると手戻りが少ないかと、数値を受け渡すときの注意をまとめました。

3本の役割

知りたいこと使うツールと、先に用意する数値
曲や区間の長さ、尺に入る小節数小節数⇄時間 — BPM、拍子、小節数か目標の秒数
テンポを変えたときのキーの動き再生速度⇄ピッチ — 元のBPMと合わせたいBPM、または再生速度の倍率
テンポに合うディレイタイムBPM⇄ディレイタイム — BPM、使う音符

計算の順番は、テンポを決める → 長さを確かめる → 音作りの数値を出すです。テンポが後から動くと、小節数もディレイタイムもすべて計算し直しになるので、テンポを最初に固めます。

手順1:動画の尺に曲を合わせる

映像に曲を付ける場合は、先に尺が決まっていることがほとんどです。尺からテンポを決めます。

  1. 小節数⇄時間の「時間から」に尺とBPMを入れ、入る小節数を見ます。たとえば90秒にBPM120の4/4を当てると45小節で、整数でも4の倍数ではないため、8小節単位の構成が最後で崩れます。
  2. 切りのいい小節数に収まるBPMを探します。90秒ならBPM128で48小節ちょうどに収まります。
  3. 録音済みの素材の速度を変えてテンポを合わせる場合は、再生速度⇄ピッチの「テンポ合わせ」でキーの変化を確認します。120から128に上げると+1.12半音です。
  4. テンポが固まったら、BPM⇄ディレイタイムで新しいテンポのディレイタイムを出します。BPM128で付点8分を選ぶと、約351.6ms(60000÷128×0.75)になります。

手順2:別のテンポのループを取り込む

  1. 再生速度⇄ピッチの「テンポ合わせ」に、ループの元のBPMとプロジェクトのBPMを入れます。出てくる「キーの変化」が、速度をそのまま変えたときに動く半音数です。
  2. キーを動かしたくなければ、DAWのタイムストレッチ(テンポとピッチを別々に変える処理)でテンポだけ合わせます。逆に、ちょうど1半音動かしたいなら、同じページの「ピッチから速度」で必要な速度を出し、そこからテンポを決めます(120BPMのループなら127.1BPM)。
  3. 合わせたテンポでループが何秒になるかは、小節数⇄時間の「小節から」で確認します。

手順3:テンポの違う2曲をつなぐ

ターンテーブルやDJソフトのピッチフェーダーは、速度をそのまま変える方式が基本です。テンポを合わせた結果、キーがどれだけ動くかを事前に見ておくと、つなぎ目で音程がぶつかるかどうかが分かります。

  1. 再生速度⇄ピッチの「テンポ合わせ」に、かけている曲と次の曲のBPMを入れます。速度の変化が±8%の範囲に収まれば、一般的なピッチフェーダーで合わせられます。±8%はキーにすると±1.3〜1.4半音です。
  2. 元のキーが同じ2曲でも、キーの変化が1半音前後になると、半音ずれた状態で重なります。気になる場合は、機材のキーロック(タイムストレッチ)を使うか、重ねる区間を短くします。
  3. つなぎに使う区間の長さは、小節数⇄時間の「小節から」で、合わせたテンポでの秒数に直しておきます。

ツールをまたいで使うときの注意

  • BPMは4分音符が基準です。ディレイタイムの計算は4分音符=60000÷BPM(ミリ秒)から始まります。6/8拍子などで付点4分を1拍と数えている場合も、入力は4分音符のBPMにそろえてください。拍子は小節数⇄時間のほうで選びます。
  • 速度とピッチが一緒に動くのは、リサンプル再生のときだけです。テープやレコード、サンプラーのリサンプル再生では速度とキーが一緒に変わります。タイムストレッチでテンポを変えた場合、キーは変わらないので、再生速度⇄ピッチの計算は当てはまりません。
  • テンポを変えたら3本とも計算し直します。小節数・秒数・ディレイタイムはすべてBPMから出ているため、1か所だけ直すと数値が食い違います。

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