撮影の計算ツール ガイド

このサイトの撮影の計算ツール5本を、撮りたいものから選べるように整理しました。星景タイムラプスや日中の長秒露光のように、1回の撮影で複数の計算が要る場面について、準備の順番とツール同士で数値を受け渡すときの注意をまとめています。

撮りたいものから選ぶ

どれも撮影前の段取りで使う計算機です。現場で入力に迷わないよう、右の列の値を先に確認しておきます。

知りたいこと使うツールと、先に用意する数値
このレンズで何mm相当・何度写るか35mm換算・画角 — レンズの焦点距離、センサーサイズ
ピントの合う範囲被写界深度 — 焦点距離、F値、被写体までの距離、センサーサイズ
日中に長い露光で撮るNDフィルター — NDなしで適正になるシャッター速度、狙う露光時間
タイムラプスの間隔と枚数タイムラプス — 仕上がりの再生時間とfps、撮影間隔、1枚あたりの容量
星を点で写せる露光時間星空撮影のシャッター速度 — 焦点距離、絞り、センサーサイズ、画素数

手順1:星景をタイムラプスで撮る

1コマの露光時間の上限を星の流れで決め、その上限から撮影間隔と枚数を組み立てます。

  1. 35mm換算・画角で、手持ちのレンズがどれだけ広く写るかを確認し、構図に合う焦点距離を決めます。
  2. 星空撮影のシャッター速度に同じ焦点距離と絞りを入れ、NPFルールの露光時間を出します。これが1コマで許される露光の上限です。画素ピッチが分からなければ、同じページの「画素ピッチ」タブで有効画素数から出せます。
  3. タイムラプスで撮影間隔を決めます。露光しているあいだは次のコマを撮れないので、撮影間隔は2で出した露光時間に記録時間を足した値より長くします。20秒露光なら、間隔は最低でも22〜25秒を見ておくと安全です。仕上がりの再生時間から必要枚数と総撮影時間、記録容量が出るので、一晩で撮り切れるか、カードの容量が足りるかをここで判断します。

手順2:日中に滝や雲を流して撮る

  1. 風景全体にピントを合わせたいなら、被写界深度で使う絞りと過焦点距離を確認し、ピントの位置を決めます。
  2. その絞りでNDなしのときの適正シャッター速度を測り、NDフィルターの「NDを選ぶ」に入れます。目標の露光時間は、滝や渓流を滑らかにするなら1〜5秒、雲を線として流すなら30秒〜数分が目安です。
  3. 手持ちのNDで足りないときは「重ね掛け」で確かめます。ND番号は掛け算になり、段数は足し算になります。
  4. 雲の流れをタイムラプスにするなら、手順1と同じく、タイムラプスの撮影間隔を、NDを付けたときの露光時間に記録時間を足した値より長くします。

手順3:センサーの違うカメラで同じ写りに近づける

サブ機や別のカメラで、いつもと同じ写りを狙いたいときの順番です。画角とボケは別々に合わせる必要があります。

  1. 35mm換算・画角の「レンズを逆算」で、いつもの35mm換算の焦点距離を入れ、別のカメラで同じ画角になる実焦点距離を出します。
  2. 画角が同じでも、センサーが小さいほど同じF値での被写界深度は深くなります。マイクロフォーサーズの25mm F1.8はフルサイズの50mm相当の画角ですが、ボケ量はフルサイズの50mm F3.5前後に近くなります。
  3. ボケをそろえたいなら、被写界深度で両方のカメラの組み合わせを計算し、深度が近くなるF値を探します。F値が決める明るさ(露出)はセンサーによらず同じなので、F値を変えなければシャッター速度とISOはそのまま使えます。ボケに合わせてF値を変えた場合は、変えた段数だけシャッター速度かISOで補ってください。なお被写界深度の計算機はF値を1.4・2・2.8…の段で選ぶ方式なので、F3.5のような中間の値は近い段で比べます。

ツールをまたいで使うときの注意

  • 焦点距離は実焦点距離で入れます。35mm換算されるのは画角だけです。被写界深度と星空撮影のシャッター速度には、レンズに書いてある焦点距離をそのまま入れてください。星空撮影のページの500ルールは内部で換算係数を掛けるので、換算後の値を入れると二重に掛かります。
  • センサーサイズを各ツールでそろえます。換算・画角、被写界深度、星空撮影のそれぞれでセンサーサイズを選ぶ欄があります。同じカメラの計算なら、すべて同じ区分を選んでください。被写界深度の計算機はAPS-Cが1区分だけなので、キヤノンのAPS-C(1.6倍)もAPS-Cを選びます。
  • 星の露光時間は安全側の値です。500ルールとNPFルールは、いちばん速く動く天の赤道付近の星を基準にしています。北極星に近い方角だけを写すなら、もう少し長く露光できます。

公開日 / 最終更新